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結婚式のかたち

〈結婚衣装展〉連動企画 ―結婚式のかたち―

結婚衣装を扱っていると、結婚式にまつわるご質問を色々といただくことがあります。


そこで、箪笥主さまはじめmegeに関わりのある方々の結婚式はどんなかたちであったのか、ご準備中のみなさまに少しでもご参考になったらいいなと思いお聞きしてみました。



ご夫婦で結婚衣装を預けてくださっている箪笥主 ゴダノ・マルコさんと梶原 春奈さんの場合


挙式日 2018年6月

場所  SantiMartiri教会│イタリア・ロンバルディア州レニャーノ市

衣装  新郎・タキシード×バロックタイ、新婦・ウェディングドレス×ロングベール(どちらも現地で調達)

新郎地元のカトリック教会にてキリスト教式宗教婚

レストランを貸し切って披露宴



イタリアでの結婚式について


個人的興味から、そもそもな結婚式の捉え方、準備段階のことや現地でのしきたりについてもお聞きしてみました。





✓イタリアと日本の結婚の大きな違い


ずばり、「挙式が必須」である事。

日本の場合、婚姻届けを提出して記念写真撮影のみ、という方も増えてきていますが、イタリアでは必ず式を挙げなければいけないそうです。必ず。

いわゆる「結婚式場、披露宴会場」のような場自体がないため、結婚式は教会もしくは市役所のような場所で行うかのほぼ二択。カトリック教徒以外は恐らく後者の市役所での挙式、いわゆる民事婚になるのだと思われます。市役所の中といっても、わたしたち日本人がイメージするような殺風景な場所ではなく、雰囲気のある空間で行われます。神父の代わりに市長さんが証人になってくれるそうです。





✓宗教について


ゴダノさんと家族はカトリック教徒。

梶原さんはゴダノ家ご両親の希望もあり(書類上は…?/笑)カトリック教徒になり、教会婚となりました。

結婚式はカトリック教会で行いますが、挙式の日程が決まった日に、新郎、新婦、それぞれが別々の日程で神父と二人きりで話さなければいけません。

当然イタリア語でのやり取りになるのですが、その場に夫はもちろんのこと親族が同席する事は許されません。

梶原さんの場合、イタリア語がそれほど堪能ではなかった為、例外的な措置で親族とは全く関係のない第三者の通訳を通じて話す事になりました。




✓神父からはどんなことを聞かれるの?


結婚にあたって本来は数回に渡って結婚生活や夜の生活のレクチャーを受けなければならず、なかにはここに記すことをためらうようないくつものセンシティブな質疑応答があります。しかし梶原さんの場合は、滞在期間の都合で1回にまとめたため長時間に渡るものとなったそうです。

ちなみに教会婚はカトリック教徒以外認められず、カトリック以外の教会であれば、信者以外も挙式は受け付けてくれる場所はあるようです。

ただ、他の欧州に比べて圧倒的にカトリック信者の多いイタリアではそのような教会は決して多くはないので、もしヨーロッパで教会婚を希望される場合には、余程のこだわりがなければイタリアは避けた方がいいのかもしれません、とのことでした。



✓お支度について


結婚式当日、花嫁は自宅で家族にドレスを着せてもらい、ヘアメイクなどのお支度もすべて自宅で行います。(姉や母が行う事が多いようですが、梶原さんの実家は日本であるため、ゴダノ家実家にて義母にしてもらったそうです)

なにせ式場がないため、準備は自分の家で行うのが一般的なんだとか。


準備ができたら、通常は新郎新婦それぞれ別の車で教会へ向かいます。

教会へ向かう車にはお花や紙細工、リボン等でデコレーションが施され(これも自分たちでハンドメイドで行います)、すれ違う車はお祝いのクラクションを鳴らしてくれます。アメリカなどで見るような缶をつけてカランカラン鳴らすのはイタリアではあまりやらないそうで、その代わりのお祝いのクラクションなのだとか。



✓結婚式について


概ね日本でのキリスト教式の結婚式と変わりなく、バージンロードを歩き、誓いのキス、指輪を交換して、誓約書にサインを、、という、一般的に想像されている内容と大差ないそうです。

唯一違いを挙げるとしたら、ミサの時間が結構長いので、日本で行うキリスト教式に比べると式の時間が長くなる点を挙げてらっしゃいました。(1~2時間程度)ミサではイタリア語で宣誓を行わなければならず、当日梶原さんはカンペを持参して挑まれました。


ちなみに参列者は、いつも通りの普段着でいらっしゃるかたが多いそう。教会自体が開かれた場所なので、全然関係ない赤の他人が普段着で式に乗り込んできたりする事もあるそうです。


式が終わった後は、披露宴の開催は人それぞれで、家に帰って家族だけで食事会をする人も。日本の披露宴のように司会者はおらず、新郎新婦のスピーチや参列者からの祝辞もなく、余興などはやりたい人がいればどうぞ、という雰囲気で、ゆるやかに進んでいき、日付が変わるまで宴を続ける事も珍しくないそうです。





✓結婚式にまつわるしきたり


イタリアの結婚式には「ご祝儀」はありません。その代わりに新郎新婦が「欲しい物リスト」のようなものを書いて、参列者がプレゼントしたいものを選んで用意します。

引き出物は「コンフェッティ」という砂糖菓子だけ。それを5粒くらい取って、小さな巾着袋に入れて渡します。


梶原さんは日本らしいものを、と思い折り鶴と扇子を持参されたそうですが、普通はコンフェッティだけ渡すのだそうです。







おふたりのタキシードとドレスはどちらも当店でご覧いただけますが、 常設はしておりませんため、ご試着ご希望の場合は事前のご連絡をどうぞよろしくお願い致します。

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